ITパスポート試験(CBT方式)に2週間で合格した話。勉強時間や勉強方法について紹介。

ITパスポート試験 (CBT方式)-タイトルIT系資格

本記事では、筆者の体験を元に合格に必要な勉強時間や勉強方法、申込から合格証書を受け取るまでの流れについて紹介していきます。

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ITパスポート試験とは

試験概要

まず、ITパスポート試験 (略称:IP) の概要を簡単に説明します。

iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

引用: ITパスポート試験 iパスとは

ITを利活用するすべての社会人が備えておくべき、基本的な知識が問われます。ITの資格は専門の技術者向けというイメージがあるかもしれませんが、ITパスポート試験はIT分野を専門にしていない人向けの試験です。IT分野を専門にしている人は合格できて当然の内容です。

ITパスポート試験は受験する意味がないといわれていることが多いですが、自らの知識レベルの確認、知識の整理という意味で十分に価値があると思います。

スマホなどの情報機器を日常的に使用する現代、ほとんどの人に必要な知識だと思います。Wi-Fiルーターで使用している暗号化規格の種類や、ネットワークの接続方法など、IT分野において日常的に使用しているものなのに全く知らないことも多いと思います。

知識がないと何が危険で何が危険ではないのかすらわからない状態で、スマホやパソコンなどの情報機器を使い続けることになります。最悪、詐欺などのトラブルに巻き込まれてしまします。

そのようなことにならないために、ITパスポート試験で知識の確認、整理をすることは有意義であると思います。

試験内容

試験時間120分
出題数100問
(採点されるのは92問、残り8問は今後出題する問題の評価に使われる)
出題分野ストラテジ系 (経営全般) :35問程度
マネジメント系 (IT管理) :20問程度
テクノロジ系 (IT技術) :45問程度
合格基準総合評価点   600点以上/1000点満点

分野別評価点  ストラテジ系  300点以上/1000点満点
        マネジメント系 300点以上/1000点満点
        テクノロジ系  300点以上/1000点満点
試験方式CBT方式
試験手数料7500円 (税込)
ITパスポート試験の試験内容 (詳細、最新情報はIPAのホームページを確認してください)

100問中採点されるのは92問で、どの問題が採点されないのかはわかりません。

採点される92問のうち6割以上正解で、かつ、3つの分野すべて3割以上正解していれば合格です。

令和3年に入ってからの合格率は55~60%くらいを推移しているようです。

CBT方式で実施

CBT (Computer Based Testing) 方式とは、試験会場でコンピューターを使って受験する試験方式です。

ITパスポートの場合は、ディスプレイに問題文と選択肢が表示され、マウスを使って選択肢の中から正解を選びます。

試験後、試験結果レポートで評価点を確認できます。

試験終了から試験結果レポートが確認できるようになるまでの時間は人によって異なるようですが、私の場合は試験後2時間経過した時点で確認できるようになっていました。

必要な勉強時間

必要な勉強時間は受験者のIT知識のレベルによって大きく変わってきます。

まず、ITパスポート試験の過去問を解いてみて、自分の知識レベルを確認しておくと必要な時間を見積もりやすいと思います。

筆者の場合

筆者は、理系大卒で情報系の分野を学んだことはありません。

最初に過去問を解いたとき大体6割くらいの正答率でした。合格点の6割には届いていましたが、全く意味のわからない用語が多くあり合格点を安定して取れる自信はありませんでした。

そのため、2週間で計40時間ほど勉強して、過去問で安定して8割以上をとれるようになってから本番に臨みました。

大体の目安

過去問を1~2回分解いてみて得点率が大体5~6割の人は、2週間以下の勉強時間で合格できると思います。高校でN進法の勉強をしていないなど、計算問題が苦手な人はもっと時間がかかるかもしれません。

5割未満の得点率の場合は、得点率が8割を超えるまでに3週間以上の勉強時間を見ておいた方がいいと思います。

勉強期間が長くなるほどモチベーションが下がってくると思うので、なるべく短期決戦で臨んだ方が良いと思います。

勉強方法

勉強は、1週間目に参考書で知識をインプットして2週間目に過去問を5回分とくという方法で行いました。

インプット

料金の掛からないWebサイトを利用しても知識のインプットはできますが、短期間で効率的に学習したい場合は、参考書を1冊購入して読み込むのがベストだと思います。

おすすめの参考書については次項で紹介します。

疲れていて文字を読む気になれないというときは、youtubeの動画を利用して学習しました。こちらのyoutubeチャンネルのITパスポート講座には大変お世話になりました。

計算問題の考え方など理解しておくべき部分をわかりやすく解説してくれています。動画数が多いので通常の再生速度で全て視聴するとすごい時間がかかります。そのため、理解している分野は飛ばしたり、2倍速で見るなど視聴方法を工夫することをお勧めします。

いきなり参考書を読むのは難しいと感じた場合は、動画を全て視聴してから参考書に入っても良いと思います。

アウトプット

過去問演習には、ITパスポートドットコム というWebサイトを利用しました。

ITパスポートドットコム

こちらのサイトの 過去問道場 では、公開されているITパスポート試験の過去問を解くことができ、その場で正解解説を確認することができます。

この解説が非常に詳しく書かれているため、どうしてその答えになるのかがしっかり理解できます。また、参考書や動画でのインプット時点で曖昧だった知識を補強にも役立ちます。

このサイトで、過去問を直近5回分といて正答率が安定して8割を超えられるように勉強しました。

問題演習はこのサイトだけで十分できるのでITパスポート試験を受けるにあたり、問題集を購入する必要は全くありませんでした。

念のため本番前に、IPAのITパスポート試験ページで公開されているCBT擬似体験ソフトウェアを利用して、本試験の形式、画面操作を体験しておくと良いと思います。

ITパスポート試験 CBT擬似体験ソフトウェア

おすすめの参考書

おすすめの参考書を紹介します。自分に合った参考書を1冊購入し、内容をしっかり理解するのが合格の近道です。

イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室

私が使っていた参考書は、「イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室」です。イラストや用語の言い換えが多用してありわかりやすく、読むのが嫌になりにくいです。用語の説明がふわっとしている部分もありますが、ITパスポート試験に合格する分には問題ない範囲です。

キタミ式イラストIT塾 ITパスポート

これまでIT関係に全く興味がなかった方や文字ばっかりの参考書はいやという方には「キタミ式イラストIT塾 ITパスポート」がおすすめです。マンガやイラストで説明されており、内容をイメージしやすいです。ハードウェアのことなど実物を見たことがないと文章だけでは理解しづらい部分もイラストを使ってわかりやすく説明されています。

いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集

amazon、楽天で評価が高いのがこちらの参考書。少々厚さがありますが、タイトルの通りわかりやすく丁寧に解説されています。

申込から受験当日、合格証書を受け取るまでの流れ

申込方法

ITパスポート試験の申込はこちらのIPAのITパスポート試験Webサイトから行うことができます。

ITパスポート試験Webサイト

まず、トップページから受験申込みページに移動し、受験者IDの登録を行います。

初めて受験する方はこちらを選択する
引用:ITパスポート試験Webサイト

すると、同意事項のページに移動するので内容を読み同意するを選択します。利用者ID登録ページに移動したら、必要事項を入力して「次へ」をクリック。

仮登録の進め方
引用:ITパスポート試験Webサイト

その後、利用者IDと仮パスワードが記載されたメールが届くので、メールの指示に従って登録を進めます。利用者ログインから利用者IDと仮パスワードを使用してログインし、利用者関連メニューの利用者情報登録から必要な情報を登録します。仮パスワードの変更も求められるので、本パスワードに変更します。

利用者登録が済んだら、「利用者メニュー」画面にある受験関連メニューの受験申込から申込を行ってください。

試験日ぎりぎりで申込しようとすると受験会場に空きが無かったり、エラーで手続きがうまくいかなかったりするので、1週間前までに申込を済ませておいた方が良いです。

受験当日

必要な持参物

受験当日に必要な持参物は以下の3点です。

  • 確認票
  • 本人確認書類
  • 持ち物を収納するためのカバン

確認票には、受験番号受験者ID確認コードが記載されておりこれら3つがわからないと会場に行っても受験することができません。確認票を印刷できず持参できない場合は、受験番号受験者ID確認コードの控えを持って行っても大丈夫です。

実際に私は受験当日にメモ用紙に受験番号受験者ID確認コードを控えて行きましたが、問題なく受験できました。ただ、受付では少し手間が増えます。受付で用紙を渡され受験番号受験者ID確認コードを書き写して、再び受付の列に並ぶように指示されました。印刷できる場合は確認票を持っていくことをお勧めします。

本人確認書類は、有効期限内の顔写真付きのものが必要です。原本のみ有効です。ホームページや確認票に、利用できる書類について詳細に説明されているので当日までによく確認しておきましょう。私は、運転免許証を持参しました。

持ち物を収納するためのカバンは、机上に置けない物を収納するために必要です。ロッカーのある会場では、机上に置けない物は試験会場のロッカーに入れることになっています。試験会場によってはロッカーが小さい場合もあるので、小さめのものが良いと思います。

ITパスポート試験の確認票

 確認票は、念のためスマートフォンにPDFファイルでダウンロードしておくと安心です。

受付時の注意

受付および開場は試験開始時刻の30分前に開始されます。手続きや説明の時間を考慮して試験開始20分前までの入場が推奨されています。

いかなる理由でも試験終了時刻の繰り下げや、受験日の変更はできないので時間に余裕を持って受験会場に向かうことをお勧めします。

遅刻した場合

遅刻した場合でも、試験開催時間内であれば受験することができるようです。ただし、この場合も試験終了時刻の繰り下げはありません。

試験終了後、試験結果レポートの確認方法

試験終了後、しばらくするとITパスポート「利用者メニュー」から試験結果レポートをダウンロードできるようになります。

試験後、ダウンロードできるようになるまでに2~3時間程かかるようです。

試験結果レポート

合格発表まで待たずとも大体の合否がわかるので、1ヵ月間そわそわした気持ちで過ごさないで済みます。

合格発表、合格証書の発送

合格発表は試験日の翌月、合格証書の発送は翌々月です。日程の詳細はITパスポート試験Webサイトからご確認ください。

ITパスポート試験合格証書

合格者には、こんな感じの合格証書が簡易書留で届きます。不合格者に通知はありません。

まとめ

今回は、ITパスポート試験に合格するための勉強法、必要な勉強時間、おすすめの参考書について紹介しました。

ここまで長々と書いてきましたが、要点は以下の通りです。

  • 勉強期間は2週間以上をとった方がよい。
  • 参考書で知識をインプットしたら、過去問演習で正答率8割を目指す。
  • 申込は試験日の1週間前までに済ませておく。
  • 試験当日は確認票、本人確認書類、カバンを忘れない。

本記事がITパスポート試験を受験する皆さんのお役に立てば幸いです。

ITパスポート試験合格後は上位資格の取得を目指しましょう。ITパスポート試験の次に受験するのであれば、情報セキュリティマネジメント試験か基本情報技術者試験がおすすめです。

これらの試験についても記事を書いているので、興味のある方は読んでみてください。

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