基本情報技術者試験の午後試験には「ソフトウェア開発」という分野があり、5つのプログラミング言語(C、Java、Python、アセンブラ、表計算)から、1つを選択して問題を解答することになります。
プログラミング未経験の場合は「表計算」の問題が一番取っ付きやすいと言われています。
筆者自身、プログラミング未経験だったため「表計算」を選択しました。
日常的に表計算ソフト(Microsoft Excel)を利用していることもあり、楽に攻略できるのではないかと考えたからです。
しかし、実際に過去問演習に取り組んでみるとかなり苦戦してしまいました。
本記事では、プログラミング未経験の筆者が表計算問題の学習で、何に難しいと感じたのかを紹介していきます。
表計算問題で難しかった点
Microsoft Excelとは仕様が異なる
基本情報技術者試験の午後試験で出題される「表計算ソフト」は、現実で利用されることの多い「Microsoft Excel」とは仕様が異なります。
まず最初につまづいたのは「関数」です。
試験で利用される関数を一部挙げると、以下のようなものがあります。
- 合計(セル範囲)
- 平均(セル範囲)
- 論理積(論理式1, 論理式2, …)
- 論理和(論理式1, 論理式2, …)
- 条件付合計(検索のセル範囲, 検索条件の記述, 合計のセル範囲)
これらの関数の定義は試験中にも確認できますが、試験中に一々確認していては試験時間が足りなくなってしまうので、関数の定義は事前に頭に入れておく必要があります。
筆者は関数を覚えて過去問で問題を解けるようになるまでにそこそこ時間を要しました。
午後試験対策は1週間程度で行ったのですが、3日くらい表計算ソフトの仕様把握につかっています。
細かい仕様についてはIPA公式ページから「表計算ソフトの機能・用語」をご確認ください。
IPA 情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 「表計算ソフトの機能・用語」の仕様の一部改訂について
IPA 情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 過去問題
マクロ問題が難しい
表計算問題の後半は、擬似言語で書かれたマクロの内容を読み取る問題です。
この擬似言語は、基本情報技術者試験 午後試験の必答分野である「データ構造およびアルゴリズム」で出題されるものと同じです。
マクロ問題では、問題文にあるマクロの説明を読み解きながら、マクロの処理を追っていくことが必要になります。
問題文が長く読み解くのに時間がかかります。また、「データ構造およびアルゴリズム」の問題と比較して難易度が高い場合が多いです。
プログラミング未経験者は表計算を選択すべきか?
試験日まで期間がないなら表計算一択
表計算問題は、試験で出てくる「表計算ソフト」の仕様と擬似言語の読み方を覚えれば解くことができます。
他のプログラミング言語問題と比較すると難易度が低いことは間違いありません。
「表計算ソフト」の仕様はMicrosoft ExcelやLibreOfficeと大きくは違いませんし、擬似言語は必答分野「データ構造およびアルゴリズム」でも出てくるため何の道覚えなくてはなりません。
プログラミング未経験者が最短での合格を目指すのであれば表計算問題一択だと思います。
余裕があるなら他のプログラミング言語を勉強するのがおすすめ
表計算問題を解くためには、問題に出てくる「表計算ソフト」の仕様を覚えなくてはなりません。
しかし、この「表計算ソフト」は情報処理技術者試験でしか扱われていないものであり、試験が終わってしまえば恐らく触れることはありません。
時間に余裕があるのであれば、試験でしか使わない知識をつけるよりも、他のプログラミング言語の学習に時間を使った方が有意義だと思います。
まとめ
基本情報技術者試験の午後試験の表計算問題は、対策なしで高得点を取れるほど簡単ではありません。
安定して高得点を取るためには、以下のことが必須です。
- 表計算ソフトの仕様を覚える
- 擬似言語の読み方を覚える
- 過去問演習でマクロ問題を読み解く訓練をする
表計算問題は難しい部分もありますが、プログラミング未経験者でも得点しやすい分野であることは間違いありません。
プログラミング未経験者が最短での合格を目指すのであれば表計算問題一択です。
基本情報技術者試験の勉強方法や受験の流れについては、こちらの記事で紹介しています。
これから受験する方の参考になる情報もあるかと思いますので、ぜひチェックしてみてください。
コメント