ジャンクCPUをエポキシレジンで固めてキーホルダーにしてみたので、必要なものや作製方法を紹介していきます。
用意したもの
今回、CPUキーホルダーを作製するにあたり用意したのは主に以下の10点です。
- CPU
- エポキシレジン
- シリコンモールド(使うCPUのサイズによる、今回は50×50 mm)
- エンボスヒーター
- 紙ヤスリ(#60、#180)
- 耐水ペーパー(#1000、#1500)
- 液体研磨剤(#10000~15000)
- ピンバイス
- ドリル刃(Φ3.0 mm)
- キーホルダー用の金具(ボールチェーンなど)
この他にレジン液混合用の紙コップや、気泡を取り除く用に爪楊枝や竹串を用意するといいです。
CPU
CPUは、フリマアプリで購入したジャンク品です。
個人的にヒートスプレッダなしの方が好みなので、モバイル向けのCPU「Intel Pentium B950」を用意しました。
エポキシレジン
今回用意したエポキシレジンは「Seogol」というブランドのものです。
日新レジンなどの有名ブランドのものにしなかった理由は、単純に安価で量がちょうど良かったからです。
計量カップやかき混ぜ棒も同梱されているので、別途用意する必要がないのも魅力です。
シリコンモールド
所有しているCPUのサイズが大体40×40 mmだったので、50×50 mmの正方形が取れる型を用意しました。
50×50 mmの型のみでの販売はなかったのでセットで購入しました。
エンボスヒーター
エンボスヒーターは、エポキシレジンに入った泡を消すために使います。
しっかり熱風が出てエポキシレジンを温められればそれで良いので、安価なものを購入しました。
今回の用途であれば安価なもので十分です。
風速や温度を調節したい場合はヒートガンを購入すると良いです。
ピンバイスとドリル刃
穴あけ用に容易したのはアネックスのピンバイスとプロクソンのドリル刃です。
穴を開けられれば何でも良いのですが、この2つは非常に使いやすかったのでおすすめです。
研磨紙・研磨剤
エポキシレジンで固めた後に表面を整えるために使います。
今回は紙ヤスリ(#60、#180)と耐水ペーパー(#1000、#1500)で表面を整え、液体研磨剤(#10000~#15000)で仕上げ研磨を行いました。
完成品をキーホルダーとして利用するため研磨は粗めにしています。
キーホルダー用の金具
キーホルダーにするために必要なパーツは100均で購入するのが良いと思います。
100均なら安く入手できて種類も豊富です。
コスパは良くないですがECサイトでも購入できます。
CPUキーホルダー作成工程
エポキシレジンを混合する
エポキシレジンのA液「主剤」とB液「硬化剤」を定められた割合で混合します(今回使用しているものは体積で1:1)。
不均一な状態だと硬化不良になるので、3~5分くらいかけてしっかりと混ぜます。
混合中に液に気泡が入ってしまうので、エンボスヒーターを使って脱泡しておきましょう。
1層目を型に流し入れ硬化させる
混合および脱泡が終わったレジン液を型に流し込みます。
流し込み時にも気泡が入ってしまうので、爪楊枝とエンボスヒーターを使って取り除きます。
使用するエポキシレジンによっては混合から30分~1時間くらいで粘度が増してくるので手早く作業を行いましょう。
脱泡後、エポキシレジンの説明に従い硬化するまで24時間~72時間ほど待ちます。
CPUを入れて2層目を硬化させる
硬化した1層目の上にCPUを配置して、2層目のレジン液を流し込みます。
この時、事前にCPUをレジン液に浸しておくとCPU表面に気泡が付着しにくいです。
CPUの位置調整をする時にCPUを触りすぎると、CPU表面層が剥離する場合があるので気を付けてください。
CPUの位置調整と脱泡が終わったら、硬化するまで放置します。
やすり掛けして表面を整える
表面に浮き出た気泡や、型の壁面に表面張力でせり上がった部分を削り取り、形を整えるためにやすり掛けをします。
まず、#60の紙ヤスリで不要な部分を削り取ります。
その後は#180→#1000→#1500と紙ヤスリおよび耐水ペーパーの番手を挙げて研磨していきます。
最後に、液体研磨剤を使って磨くと透明感が出て中身のCPUが良く見えるようになります。
穴あけ
ピンバイスを使って効果後のレジンに穴を開け、キーホルダー用の金具を取り付けて完成です。
CPUキーホルダー完成
完成品
若干気泡が入ってしまいましたが、光の当たり方次第ではあまり気になりませんね。
強度が心配だったため厚めに作りましたが、CPUの厚さ+4mmくらいでも十分な強度を確保できそうです。
気泡を完全に取り除くのは不可能に近い
爪楊枝とエンボスヒーターのみで、気泡を完全に取り除くのは不可能だと思います。
これまで3個ほどCPUキーホルダーを作製してきましたが、どうしてもCPUのピンおよび抵抗の間や、ヒートスプレッダの凹凸に細かい気泡が残ってしまいます。
気泡を完全に取り除きたい場合は、真空脱泡装置を使う必要があります。
真空ポンプは動作音が大きく、オイルを使ってメンテナンスする必要もあるため、導入する場合は設置場所をよく考える必要があります。
さいごに
エポキシレジンを扱うのは初めてで気泡が入ってしまったり思い通りにいかない点が多かったですが、想定していたよりもきれいなCPUキーホルダーができて満足しています。
不要なCPUをお持ちの方は作製してみてはいかがでしょうか。
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